2014年 07月 25日

【ニュース】国連自由権規約委員会が勧告、秘密保護法に懸念表明

国連の自由権規約委員会が、日本に対して勧告を出しました。

勧告の23項では、秘密保護法に対する懸念が表明されており、対策が要求されています。


原文はこちらからダウンロードできます。

http://tbinternet.ohchr.org/_layouts/treatybodyexternal/Download.aspx?symbolno=CCPR/C/JPN/CO/6&Lang=en



以下、勧告23項の原文と仮訳になります。


Act on the Protection of Specially Designated Secrets

23.The Committee is concerned that the recently adopted Act on the Protection of Specially Designated Secrets contains a vague and broad definition of the matters that can be classified as secret, general preconditions for classification and sets high criminal penalties that could generate a chilling effect on the activities of journalists and human rights defenders (art. 19).

The State party should take all necessary measures to ensure that the Act on the Protection of Specially Designated Secrets and its application conforms to the strict requirements of article 19 of the Covenant, inter alia by guaranteeing that:

(a)The categories of information that could be classified are narrowly defined and any restriction on the right to seek, receive and impart information complies with the principles of legality, proportionality and necessity to prevent a specific and identifiable threat to national security;

(b)No individual is punished for disseminating information of legitimate public interest that does not harm national security.


特定秘密保護法

23)委員会は最近採択された特定秘密保護法が、秘密に特定できる事項に関する定義が広くて曖昧であること、秘密指定に関して抽象的な要件を含んでいること、そしてジャーナリストや人権活動家の活動に深刻な影響を及ぼしうる重い刑罰を課していることに懸念を表する(自由権規約19条)。

締約国(である日本)は、特定秘密保護法とその適用が、自由権規約19条に定められる厳格な基準を確実に満たすように、必要なすべての措置を取るべきである。とりわけ下記事項は保障されなければならない。


(a)(秘密に)指定される情報のカテゴリーが狭く定義されていること、また、情報を収集し、受取り、発信する権利に対する制約が、適法かつ必要最小限度であって、国家安全保障に対する明確かつ特定された脅威を予防するための必要性を備えたものであること。


(b)何人も、国家の安全保障を害しない正当な公益に資する情報を流布したことで、刑罰を受けないこと。



以下、この勧告のもととなった委員の質問を、藤田早苗さん(英エセックス大学人権センター講師)が書き起こして下さったものを掲載します。

自由権規約委員会 2014716

セイベル・フォー委員による秘密保護法に関する質問

「意見、表現の自由に関して、どの程度それらに制約が可能か、ということについて。規約によってこれらの権利の制約はーーー非常に狭いものであるべきだ、と考えられている。しかしながら、日本の範囲というのは広くなっている。公共の福祉ということでひろくなっている。意見と表現の自由は規約で誓約した範囲を超えないことを確保するために、どういうステップをとっておられるのかうかがいたい。これは理論的な質問に聞こえるかもしれないが、そうではない。こういう広い公共の福祉という言及と、法律の中に広範な制約が有されている、そして司法審査が非常に限られているという点が懸念の対象である。もっと具体的にいうなら、最近の例をあげてみたい。それは去年リストオブイシューズを採択した後に出た問題である。質問に関する問題で、かなりの懸念を生んでいる問題である。それは特別秘密保護法について、そして規約19条に基づく権利の保護との兼ね合いの問題についてである。この問題について思い起こしていただきたいのは一般的意見34番によっていわれているのは、192項は情報にアクセスする権利を擁護するものだとうたわれている。

一般的意見の中で言われているは、情報へのアクセスを拒否する場合は相当な理由が述べられるべきであり、取り決めがなされて拒否された場合の不服申し立てが可能であるべきだ、ということである。193項に関しては制約について述べられている。一般的意見が強調しているのは締約国は非常に慎重に3項に基づいて厳しい要件を満たして初めて国家の安全保障や公的な秘密を保護するべき。こういう法律は具体的に書かれたものであるべき。この新しい法律の翻訳を読む限り、適用がどのくらいの範囲のものであるかということが非常に分かりにくい。法律は何が秘密として指定できるのか、ということがはっきりしない。別表の目的をみる限り、非常に広いように思われる。防衛、外交、テロの防止、そして指定された危険活動、これが何を意味するのかわからないが、そんなことまで述べられている。さらに、特定秘密として分類する基準が明確ではない。これは忌々しきことである。秘密情報を開示した場合の刑として10年までの刑が書かれている。秘密保護法の24条の関連であるがそういう秘密を入手したばあいのこと、それを懸念する。こういう規定はメディアを非常に恐れさすものである。秘密保護法の22条はニュースの報道の自由をうたっているが、この規定に具体的な意味が明白ではない。一般的意見によると、秘密情報を流布したということで、ジャーナリストや環境活動家や人権擁護者を起訴するということは19条と整合性がないと考える。

日本としては、この法律が19条に即した形で適用されるように、どういう風に確保するのか。人が起訴されるということが安全保障と公の秩序の保護のために必要なときのみ、相当な範囲でおこなわれるように、何かセーフガードはあるのか。研究者や環境活動家や人権の擁護者が、刑事上の刑罰に課されないよう、どうやって確保するのか。」


ナイジェル・ロドリー議長

「一つ質問があります。即座に答えていただく必要はありません。特定秘密保護法についてです。どういう風に既存の法律を変えるのか、どういう問題が起きたから特定秘密保護法が必要ということになったのか。いろんな懸念が出ているのだが。」



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by himituho | 2014-07-25 01:11 | お知らせ


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