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2024年 02月 26日

【拡散歓迎】【リーフレット】経済安保版 秘密保護法案に反対を!

法案内容が判明したため、秘密保護法対策弁護団で「経済安保版 秘密保護法案に反対を!」のチラシを加筆し、リーフレットを作成しました。
4頁構成となっていますので、A4に両面印刷で2枚組とするか、A3に片面2頁割り付けて両面印刷することで1枚になります。
法案の内容と問題点が簡潔に分かるように工夫しました。

下記URLのグーグルドライブから、自由にダウンロードして下さい。拡散歓迎です。
https://drive.google.com/file/d/1znz1SZ3Gv-0F8lVLjfNxCBO1Ie6Wk6EY/view?usp=sharing

# by himituho | 2024-02-26 16:09 | 弁護団の声明など
2023年 11月 28日

【拡散歓迎】【チラシ】経済安保版 秘密保護法案に反対を!

秘密保護法対策弁護団では、「経済安保版 秘密保護法案に反対を!」というチラシを作成しました。
A4で両面印刷にすることで、1枚で法案の内容や問題点が分かるように工夫しました。
下記URLのグーグルドライブから、自由にダウンロードして下さい。拡散歓迎です。
https://drive.google.com/file/d/1CvVu4p9vaLbnOO50t62ToYUIgtLQAOMY/view?usp=sharing

なお、下記にチラシの画像データを貼り付けておきます。
画像データから直接ダウンロードすると、文字が潰れてしまうため、上記グーグルドライブからPDFをダウンロードしていただければと思います。
【拡散歓迎】【チラシ】経済安保版 秘密保護法案に反対を!_b0326569_13301074.jpg
【拡散歓迎】【チラシ】経済安保版 秘密保護法案に反対を!_b0326569_13301855.jpg

# by himituho | 2023-11-28 13:19 | 弁護団の声明など
2023年 07月 28日

【声明】秘密保護法の大幅な拡大をもたらし、日本を「死の商人国家」とする セキュリティ・クリアランス束ね法案(拡大秘密保護法案)に強く反対する声明

秘密保護法の大幅な拡大をもたらし、日本を「死の商人国家」とするセキュリティ・クリアランス束ね法案(拡大秘密保護法案)に強く反対する声明
2023年7月25日
秘密保護法対策弁護団
経済安保法に異議ありキャンペーン

1 経済安保分野におけるセキュリティ・クリアランス(以下、「SC」と言う)に関する有識者会議の中間論点整理
(1)2023年6月6日、経済安全保障分野におけるSC制度等に関する有識者会議の中間論点整理(以下、単に「中間論点整理」と言う)が公表された。
 これまで、経済安保分野において、同盟国との共同研究を行うに際して、日本において民間企業の職員に対する包括的なSC制度がないことが情報を共有するための障壁だと強調され、SC制度を導入しようと喧伝されてきた。しかし、中間論点整理では、より大規模な法改定が準備されているとみてよいだろう。
(2)まず、経済安保の四分野(①特定重要物資(抗生物質・肥料原料・レアメタルなど)の安定的な供給(サプライチェーン)の強化、② 外部からの攻撃に備えた基幹インフラ役務の重要設備の導入・維持管理等の委託の事前審査、③先端的な重要技術の研究開発の官民協力、④原子力や高度な武器に関する技術の特許非公開)を特定秘密保護法の中に取り込むこととされている。
 そして、サプライチェーンや基幹インフラに関与する多数の民間事業者、先端的な重要技術の研究開発に関与する大学・研究機関・民間事業者の研究者・技術者・実務者とその家族や友人・同居人などの膨大な数の人々がSCのためのプライバシーチェックの対象とされることとなる。
 そして、これらの秘密の漏洩も、10年以下の拘禁刑の対象とされる。
(3)改定の対象とされる可能性のある法律は多方面に及んでいる。特定秘密保護法への前記の経済安保の四分野の取り込みは必須として、さらに、サイバー脅威情報とその防御策、宇宙サイバーの国際共同開発なども対象とすることが検討されている (中間論点整理2~5頁)。
 また、日本の法制のもとでは、特定秘密と国家公務員法上の守秘義務の対象とされる秘密には「秘」しかないが、秘密指定の多段階化が宣言されている。トップシークレット(機密)・シークレット(極秘)・コンフィデンシャル(秘)の三段階化が検討されており、現状で「取り扱い注意」とされていた情報も、罰則付きのコンフィデンシャル情報とされる可能性がある (中間論点整理5頁)。
 また、情報保全の対象となる産業は軍需産業にとどまらないため、民間企業が政府との間で順守すべき事項を包括的に規定するために、アメリカの「国家産業保全計画」及びその運用マニュアルの導入も検討するという。
 さらに、民間までを含めた、ポータビリティ(可搬性)のあるセキュリティ信頼性の確認手続きの導入も目指されている(論点整理6頁)。そして、信頼性確認に関する調査とプライバシーの保護、労働法令との関連の整理も行うとされ、個人情報保護、労働分野の法令の改廃も予定されている(論点整理7~8頁)。
 論点整理の最後には、今後の法的課題として、公文書管理に関わる諸制度、原子炉等規制法、営業秘密制度(不正競争防止法)、特許出願非公開制度、輸出管理制度も検討対象とすると宣言されており、極めて多数の法制度を改定する大規模な束ね法案となる可能性が高い(論点整理8頁)。

2 SCの法制化は「拡大秘密保護法」そのもの!
 中間論点整理が想定している法制度の改変がもたらす問題点は、以下のとおりである。
 最大の問題は、国や軍需産業だけでなく、デュアルユース研究まで、厚い秘密のベールで覆う、膨大な束ね法案=「拡大秘密保護法案」となるということである。これにより、日本経済の国家統制が強化され、軍産学共同の軍事国家化が進むことになり、産業の自由な発展が阻害される。
 広汎な分野の情報が秘密とされ、それを監視するシステムが構築され、監視社会の出現とともに、さまざまな問題を公に議論の対象とすることが難しくなり、知る権利や表現の自由、発表の自由が侵害されることが危惧される。原子炉等規制法も対象とされており、次世代革新炉の研究開発などが秘密のベールに覆われて、その批判が難しくなる。
 また、サプライチェーンや基幹インフラのような、膨大な産業分野で働く労働者(研究者・技術者、実務担当者等)及びその家族・友人・同居人・隣人等が、SCの対象とされ、適性評価(信頼性の確認)を受けることになる。秘密情報を取り扱う担当者ばかりでなく、関連する広範な人々までがプライバシーを侵害されることが危惧される。適性評価は「任意」とされるが、拒めば、会社が取り組む情報保全の部署から外されたり、退職を迫られたりする可能性がある。
 この守秘義務は、部署を離れても、退職しても機密が解除されるまでは一生続く。研究者や技術者の場合、自らの専門分野を活かした転職は難しくなり、研究発表や研究交流、特許取得も難しくなる環境下で、軍事に関連する分野で働き続けるしかなくなることが危惧される。

3 特定秘密保護法の構造的欠陥は残されたまま
 国連自由権規約委員会は第六回(2014年)・第七回(2022年)の審査で、特定秘密保護法について、①特定秘密の対象となる情報カテゴリーを明確にすること、②国家の安全という抽象的な概念により表現の自由を制約するのではなく自由権規約19条3項に則った制約となるようにすること、③公共の利益に関する情報を流布することにより個人が処罰されないことを保障することを政府に求め続けている。
 秘密保護法には根本的な欠陥があり、何が秘密に指定されるかが限定されず、政府の違法行為を秘密に指定してはならないことも明記されていない。公務員だけでなく、ジャーナリストや市民も、独立教唆・共謀・煽動の段階から処罰される可能性がある。最高刑は懲役10年の厳罰である。政府の違法行為を暴いた内部告発者、市民活動家を守る仕組みも含まれていないし、政府から独立した「第三者機関」も存在しない。
 特定秘密の2021年末時点での指定件数は659件で、防衛省の指定件数が最も多く、375件に及ぶ。同時点での特定秘密が記録された行政文書数で見ると、防衛省は20万5454件という膨大な数に上る。特定秘密の取扱いの業務を行うことができる者の数は、全体が13万4297人のところ、防衛省が突出して多く、12万3234人で、90%を超えている(2022年6月付け政府報告参照)。秘密指定の基準を示さず、防衛省が特定秘密の指定を乱発し、秘密の範囲が拡大し、かえって秘密の管理が困難になっていることが予想される。
 中間論点整理では、上記のような秘密保護法の問題点を払拭しようという視点は全くなく、秘密保護法の構造的欠陥はいずれも残されたままである。

4 日本を「死の商人国家」としてはならない
 先の国会では、「防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律」という名の軍需産業強化法が成立した。これは軍需産業に国の予算を投じ、経費の直接支払、助成金の交付、資金の貸付の配慮などを行い、それでも事業撤退の可能性があれば製造施設の国有化までできるというものである。
 同法案を審議した本年5月30日の参院外交防衛委員会で、杉原浩司NAJAT代表が参考人として意見を述べ、同法案は、攻撃的な殺傷武器の輸出に道を開き、日本の「死の商人国家」への堕落をもたらすと厳しく批判した。そして、同法成立後、実際に殺傷武器の輸出解禁が与党協議の「論点整理」の基軸となっている。
 加えて、同法は「企業版秘密保護法」でもあり、防衛相が「装備品等秘密」を指定し、契約を結んだ企業の従業員に守秘義務を課し、漏らした場合の刑事罰も規定している。装備品等秘密の要件はあいまいで、特定秘密保護法と同様の問題を抱えている。秘密保護法対策弁護団は、同法が国の特定秘密保護制度を軍需産業従事者にまで拡大するものであって、「企業版秘密保護法」を制定しようとするものにほかならないと批判してきた。
 同法での刑事罰は、拘禁刑上限1年とされているが、SC法案によって、特定秘密保護法レベルの上限10年に引き上げられる可能性がある。

5 まとめ
 現時点では法案そのものは上程されていない。しかし、中間論点整理からは、秘密保護法の経済安保分野への大幅な拡大をもたらすセキュリティ・クリアランス束ね法案、すなわち拡大秘密保護法案が出てくることは容易に想定できる。政府が秋の臨時国会に向けて法案の準備をしていることは明らかである。
 そして、そのような法案は、日本経済の軍事化につながる。日本を「死の商人国家」にしてはならない。
 私たちは、特定秘密保護法をはじめとする秘密保護制度の拡大に反対し、この秋の臨時国会にも提案が準備されている秘密保護法の経済安保分野への大幅な拡大を内容とするSC束ね法案(拡大秘密保護法案)に強く反対する。
以上
【賛同団体】
秘密保護法廃止へ!実行委員会

# by himituho | 2023-07-28 13:07 | 弁護団の声明など
2023年 03月 16日

【声明】企業版秘密保護法案(防衛省調達装備品の開発・生産のための基盤強化法案)に反対する声明

企業版秘密保護法案(防衛省調達装備品の開発・生産のための基盤強化法案)に反対する声明
2023年3月16日
秘密保護法対策弁護団
デジタル監視社会に反対する法律家ネットワーク

1 法案の内容
 「防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律案」(以下、「本法案」という。)が、本年2月10日に国会に提案された。
 第1に、本法案は、防衛(兵器)産業の位置付けを明確化し、兵器(この法案では「装備品等」と名付けられているが、その本質は兵器であるので、「兵器」と呼ぶ。)の開発・生産のための基盤を強化することが一層重要となっていることを明確化するための法案と説明されている。そのため、防衛大臣が兵器の開発と生産の基盤の強化に関する基本方針を定め公表するとされる(第1条、第3条)。
 第2に、任務に不可欠な兵器を製造する企業に対して、サプライチェーン調査(第8条)を定め、調査により、防衛省がサプライチェーンリスクを直接把握できるようにするとされる。企業は防衛省の調査に対して回答の努力義務を負い、企業の調達先を国が直接把握するシステムを構築しようとしている。そして、この調査の結果を以下の措置にも活用し、基盤の強化を図るとしている。
 第3に、兵器の製造に資する企業の取組について、サプライヤーも含め、経費を直接的に支払うことを可能とする。そのことにより、様々なリスクへの対応や兵器生産基盤の維持・強化を図るとしている。そして、基盤強化の措置(第4条~第7条)として、防衛省は、防衛大臣から計画の認定を受けた事業者に対して、①供給網の強靱化 (サプライチェーン)、②製造工程効率化、③サイバーセキュリティ強化④事業承継等についての経費を直接支払うことができる。また、装備移転円滑化措置(第9条~第25条)として、防衛省が、装備品等の仕様・性能等を変更する費用に対して助成金を交付するシステムを構築するとしている。さらに、装備品製造等事業者に対して、日本政策金融公庫による貸付けについての配慮をするとしている(第26条)。兵器生産企業に対する国の直接・間接の資金供与を可能にする仕組みをつくろうとしている。
 第4に、製造施設等の国による保有について規定し(第29条~第33条)、上記の措置を講じてもなお、他に手段がない場合、国自身が製造施設等を保有し、企業に管理・運営させることを可能とするとしている。兵器の国産政策を維持するため、倒産しかかっている兵器産業を国有化しようというのである。
 第5に、装備品等契約における秘密の保全措置について規定し、兵器等の機微情報の保全を強化するとしている(第27条、第28条)。

2 本法案は企業版秘密保護法であること
 我々は、本法案に対して、特に上記第5の、兵器に関する情報保全を強化するとされる点などについて危惧される点を指摘し、その提案に反対するものである。
 本法案は、装備品等契約を履行させるため、装備品等又は自衛隊の使用する施設に関する情報であって、公になっていないもの(自衛隊法により隊員が漏らしてはならないこととされる秘密に該当する情報に限る。)のうち、その漏えいが我が国の防衛上支障を与えるおそれがあるため特に秘匿することが必要であるもの(日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法に規定する特別防衛秘密及び秘密保護法に規定する特定秘密に該当するものを除く。)を取り扱わせる必要があると認めたときは、これを「装備品等秘密」に指定し、その指定の有効期間を定めた上で、当該装備品等秘密を当該契約事業者に提供することができると定め、「装備品等秘密を取り扱う業務を行わせる従業者を定め、当該従業者の氏名、役職その他の防衛大臣が定める事項を防衛大臣に報告しなければならない。この場合において、契約事業者は、あらかじめ当該従業者の同意を得るものとする。」とし、秘密保護のための必要な措置を求めている。
 そして、「装備品等秘密の取扱いの業務に従事する従業者は、その業務に関して知り得た装備品等秘密を漏らしてはならない。装備品等秘密の取扱いの業務に従事しなくなった後においても、同様とする。」と定め、企業の従業員にも法的な守秘義務を課している。
 さらに、本法案37条は、サプライチェーンについて報告又は資料の提出の求めに係る事務に関して知り得た秘密を正当な理由がなく漏らし、又は盗用した者は、2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処することとしている。また、本法案38条は、装備移転支援業務に関して知り得た秘密を漏らし又は盗用した者と装備品等秘密を漏らした者は、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処するという刑事罰を定めている。
 このような法制度は、処罰の対象とされる「装備品等秘密」の要件が、極めてあいまいであり、国の特定秘密保護制度を兵器産業従事者にまで拡大するものであって、「企業版秘密保護法」を制定しようとするものにほかならない。

3 結論
 現在、政府が防衛3文書により大軍拡を図る方針を明らかにしている中で、その当否をめぐる国民的な討論が必要である。防衛省が調達している兵器についても、その必要性が厳しく吟味されなければならない。
 ところが、本法案は、防衛省が調達している兵器技術の内容を秘密にし、これに関する国民的な討論を著しく萎縮させる効果を持っている。国民の知る権利と表現の自由、ひいては我が国の民主主義を危機へと導く「企業版秘密保護法」の制定に強く反対する。
 また、兵器産業への国の資金による援助、ひいては国有化の提案は、経営危機に陥っている兵器産業の救済のための法案といわざるを得ない。そして、その経済的なコストは莫大なものとなり、日本の財政破綻を招きかねない。防衛3文書の目指す大軍拡は、戦争を食い止めるのではなく、国際的な緊張を高め、むしろ戦争の危機を拡大する。本法案は、防衛3文書の目指す大軍拡政策の一環であり、法案の目的と内容そのものに深刻な問題がある。
以上

# by himituho | 2023-03-16 13:34 | 弁護団の声明など
2023年 01月 14日

【声明】海上自衛隊1等海佐による「秘密漏洩」を口実とした、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、改めて秘密保護法の廃止を訴える声明(賛同団体追記)

海上自衛隊1等海佐による「秘密漏洩」を口実とした、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、改めて秘密保護法の廃止を訴える声明

2023年1月14日
秘密保護法対策弁護団

 防衛省は、秘密保護法で定められた「特定秘密」をOBに漏らしたとして、海上自衛隊の1等海佐を昨年12月26日付けで懲戒免職処分にし、自衛隊内部の捜査機関である警務隊は1等海佐を秘密保護法違反で書類送検とした。防衛省発表の「海上自衛隊における特定秘密等漏えい事案について」と題する報告書及び報道によると、1等海佐は、海自で情報を専門的に扱う情報業務群の司令を務めていた2020年3月、すでに退職していた元自衛艦隊司令官・海将に対して最新の安全保障情勢に関する説明を行った際、秘密保護法で定められた「特定秘密」にあたる「我が国周辺の情勢に関し収集した情報等に関する特定秘密」などを漏らしたとされている。1等海佐と元海将は過去に上司・部下の関係であり、元海将以外への情報漏えいは確認されなかったという。元海将は講演などの機会があり、正確な情報を把握するため可能な範囲で説明を依頼したものであり、「特定秘密」など秘密の情報の提供依頼はなかったとも報じられている。

 報道によれば、秘密漏洩したとされる一等海佐も特定秘密を漏洩したという認識がなく、情報を受けたとされる元海将は、取り調べでも黒塗りの文書しか示されず、何が特定秘密か分からなかったと取材に答えている。漏洩した一等海佐は、情報業務群に在籍していた情報問題の専門家であり、その専門家でも何が秘密保護法違反か分からず、違反の認識もなかったのである。情報を受け取った側も秘密保護法違反と認識していなかった。そして何より実害がなくとも、後になって犯罪扱いされてしまうのである。
 本件により、秘密保護法の反対運動でスローガンとなった「何が秘密か、それが秘密だ」という批判が真実だったことが、証明されたのである。あわせて、今回の事件により、秘密保護法が、事前に犯罪行為を明示して行為の自由を保障するための近代刑法の大原則である罪刑法定主義に違反するものであり、恣意的に刑事手続が発動されるおそれがあることも明らかになった。

 特定秘密の2021年末時点での指定件数は659件で、防衛省の指定件数が最も多く、375件に及ぶ。同時点での特定秘密が記録された行政文書数で見ると、防衛省は20万5454件という膨大な数に上る。特定秘密の取扱いの業務を行うことができる者の数は、全体が13万4297人のところ、防衛省が突出して多く、12万3234人で、90%を超えている(以上につき、2022年6月付け政府報告参照)。防衛省が特定秘密の指定を乱発し、秘密の範囲を恣意的に拡大し、かえって秘密の管理が制御不能になっていることが浮かび上がる。
 特定秘密の指定の妥当性をチェックすることができず、恣意的な運用に歯止めをかけられない秘密保護法の構造的な問題が問われている。本件で漏洩されたという特定秘密も、防衛省報告書では「我が国周辺の情勢に関し収集した情報等」とされ、「何が秘密か」は分からず、特に秘匿する必要があった情報なのかの判断すらできない。運用をチェックするために、衆参両院に設けられた情報監視審査会と、内閣府に設けられた独立公文書管理監の双方の機能強化が必須である。

 また、何が秘密かを開示することなく「秘密漏洩」の報道のみが続く状態こそが、知る権利を制約し、萎縮効果を生む。特に、防衛三文書の閣議決定に合わせて本件が立件されたのは、国家安全保障戦略についての国民的討議を萎縮させる意図も感じざるを得ない。さらに、本件についてこの時期に一斉に報道させていることは、次の国会で外国通報目的の情報漏洩を極刑に処す「スパイ防止法」の提案が準備されていることともつながっている。

 私たち秘密保護法対策弁護団は、弁護体制を整えると共に、秘密保護法廃止運動を担うために、2014年1月24日に結成された。秘密保護法には根本的な欠陥があり、何が秘密に指定されるかが限定されず、政府の違法行為を秘密に指定してはならないことも明記されていない。公務員だけでなく、ジャーナリストや市民も、独立教唆・共謀・煽動の段階から処罰される。最高刑は懲役10年の厳罰である。政府の違法行為を暴いた内部告発者、ジャーナリスト、市民活動家を守る仕組みも含まれていない。政府から独立した「第三者機関」も存在しない。憲法及び自由権規約で保障された知る権利と、ツワネ原則(国家安全保障と情報への権利に関する国際原則)にことごとく反しているばかりでなく、国連人権理事会の特別報告者フランク・ラリュー氏及びデイビッド・ケイ氏並びにピレイ国連人権高等弁務官、さらに国連・自由権規約委員会からも重大な懸念が表明された。
 本件によって、あらためて、秘密保護法が、政府の秘密を恣意的に拡大させること、罪刑法定主義に違反すること、そして、情報公開とそれに基づく民主的な討論を阻害することが浮き彫りにされた。私たち秘密保護法対策弁護団は、秘密保護法に基づく刑事訴追を許さず、あらためて秘密保護法の廃止を求める。
以上
【賛同団体】
秘密法と共謀罪に反対する愛知の会
秘密保護法の廃止を求める岐阜の会
板橋高校卒業式事件から『表現の自由』をめざす会
秘密保護法と共謀罪を考える四日市の会
平和・人権・環境を守る岐阜県市民の声
土地規制法廃止アクション事務局
平和と希望を求める青山学院有志の会
戦争させない市民の風北海道
戦争をさせない1000人委員会・流山
武田隆雄(日本山妙法寺僧侶)
NPO法人地域国際活動研究センターCDIC
沖縄のたたかいと連帯する東京南部の会
市民社会スペースNGOアクションネットワーク(NANCiS)
ゆいま~る♡とやま沖縄つなぐ会
ポレポレ佐倉
日本郵政グループ労働組合品川支部
戦争あかん!ロックアクション
辺野古問題を考える小平市民の会
全日本建設運輸連帯労働組合
大垣警察市民監視違憲訴訟の勝利をめざす「もの言う」自由を守る会
土地規制法対策沖縄弁護団
原発さよなら四国ネットワーク
ノーモア沖縄戦・えひめの会
憲法・教育基本法改悪に反対する市民連絡会おおいた
ピースサイクルおおいた
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック
高木学校
若葉九条の会
秘密法廃止市民ネットとやま
9条の会・おおがき
沖縄と連帯する会・ぎふ
関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会
生活と政治を考える都筑区民の会
教育に愛と平和を取りもどす市民の会
Justice for Kids
不戦へのネットワーク
※賛同団体を追記しました(2023年1月30日時点)。

# by himituho | 2023-01-14 17:19 | 弁護団の声明など


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